20130831

愛着

お施主さんによる塗装作業にお供してきました。
願海寺の住宅では内装に木を多用していて、
その仕上げ塗装をお施主さんの手によっておこなうことになっています。

今回塗装した木材は、床や壁に使う杉板でした。
塗料は浸透性の自然塗料や
墨汁を水で希釈した塗料を箇所によって使い分けました。
杉板ならではの木目の美しさや木の柔らかさが強調され、
とても艶っぽい仕上りになっています。


今後ずっと住まわれていく家のなかで、
ご自身で工事に携わったところが目に見えて残ることで、
より愛着がわいてくれるといいなぁ…。


住宅や店舗など用途に関わらず、
建築やインテリアが存在し続けるにはそのモノへの愛着が不可欠です。
たとえば、計画過程で構想を練って、練って、練ること、
工事過程では何度も現場の様子を見に行ったりすること、
当たり前のことですが、時間の許す限り、
これらの過程をとても大切にするべきだと思っています。


家は単に買うものではなくて、
施工者・施主・設計者で一緒につくるもの、
そういう感覚をずっと大事にしていきたいです。



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中斉拓也建築設計 | NAKASAI ARCHITECTS
http://www.nkstky.jp/

北陸 富山 に拠点をおく設計事務所